目前の滝から水しぶきが散る。幅10メートル、しかも2段式。昼はくっきりつ見え、夜は仄かな照明で幻想的な世界を醸し出す。硫黄の匂いが鼻をくすぐり、温泉情緒満点。2段式の棚湯・男性露天風呂からはすぐ目前、女性露天風呂からも10メートルほど前に絶景が広がる。
つかる湯は乳白色で、湯の花と呼ばれる白い沈殿物が湯船に舞う。掛けながし源泉から流れる湯に目を移すと、底には真っ白い沈殿物がへばりついている。硫黄濃度の高い濃厚な成分がある証拠。これが、熊本県の調査で14もの効能があると認められた山林閣の温泉です。
体にいいとされ、全国から「アトピーが治った」など、お礼の手紙が届きます。温泉につかりながら、右手を湯につけ、左手は外へ。すると「20分もたたないうちに、右手の肌触りがスベスベになりました」と40代女性のお客様。しかも、右手が左手に比べてほんの少し白く見える。
源泉46.5度からの掛けながしの湯は、パイプを通ってちょうどよい湯加減。20~30分くらいつかっても、のぼせることはない。滝の音と幅10メートルほどの小川のせせらぎ、そして小鳥たちのさえずりが、ほのぼのとした夢心地に誘う。
夏にはホタルの名所として知られ、たくさんのホタルファンが集います。晩秋には紅葉が見頃。五感を刺激する白濁の湯で、体中がほかほかと温まってきます。
北海道から自慢のカニが届く。1995年(平成7年)から始まり、もう18年になる。それが山林閣のメイン食材です。15,000円コースならズワイガニの刺身からカニみそ、カニ鍋にタラバガニの焼き物、カニ雑炊に至るまでの13種類。地元素材は馬刺しのたたきと米。手作業で収穫し、さらに1ヶ月以上も陰干しにした「掛米」を使うこだわりで、訪れる客の評価も高い。カニはタラバガニの焼き物が人気。「焼いた身が香ばしくて、身がたっぷり詰まって美味しいです」と女性宿泊お客様は北国の味を絶賛して頂きました。